第3回(2016/12/17)

★徳島物語(第3章)
■広場の視覚化(芝生を刈り、ココ!とわかるようにした)
■子供の遊び場づくり(芝生の活用、子供達のアクティビティをデザイン)
■学生ビジネスの創発「八百屋さんごっこ”Yao-Yà!”」&出資プログラムSACS
■学生実行委員会の誕生と進行担当(開会式、閉会式、出店者紹介)
■テーマ「火を起こし、ご飯を炊く、自分ピザをつくる」
■徳島大学の大学サテライト(学舎)との連携
■定期開催に向けての一歩づくり
■クリスマスな雰囲気
■ロゴの誕生

平成 28年 12月 17 日(土)「第 3 回徳島大学ファーマーズマー ケット」を開催しました。

徳島大学の学生サークルやクラブ 活動、上勝学舎、神山学舎と連携した「あったかファーマーズマーケット」 づくりへと歩みを進めました。コンセプトは、いつものように「ヘルシー」「フレッシュ」「ローカル」&「エコ」。詳細は以下の通りです。

●プレイスメイキング
徳島大学ファーマーズマーケットは、野菜を地域産品をただ売り買いするだけではなく、学生と地域野菜との出会いの「場」を作ること、また、生産者、6次産業、調理人らとの交流やコラボを日常化する「場」と作ること、そして、そうしたことから、ローカルファ ーストな発想、地元の食材で調理/生産した料理や食品を食べられる場を提供する地域の新しい公共/文化づくり運動(プレイスメイキング運動)です。

・広場づくり(より明確に)
そのことをより明確に発信するため、今回は特に、学生の力を借りて、芝生を刈り込み、広場を中心にしたマーケット空間であることを目に見えるようにしました。具体的には、大学の本部事務局から電動の芝刈り機を借りて、レンガの窯が中心に位置する(クリスマスにちなんで)雪ダルマ型の広場を縁取りました。

・窯づくり(シンボル化)
広場づくりの真髄は「新しい公共づくり」への一歩を踏み出すことです。そのため広場のシンボルとして、中心に、毎回、耐火レンガを使って窯をインスタント設営することにしました。

・食育ワークショップ(場を基礎にした学び)
窯では、地域のパン屋さんの指導のもと、ローカル野菜で自分ピザを作るワークショプが開催しました。子供達から大人までが、地域の味(私たちの味)を、作り、知り、交流することを学びます。つまり、徳大ファーマーズマーケットは広場と窯を使った学びの場。その意味を体感し、楽しく学習するPBL(場を基礎とした学び)プログラムです。

●アクティビティのデザイン
今回から「アクティビティのデザイン」を意識した運営企画を行うことにしました。アクティビティのデザインとは、集まった人たちが引き起こす行動を想定した「場」づくり。あるいは、そのための行動誘発要素や刺激の埋め込み。誘発された行動が、次の行動を呼び起こし、一定の仕組みを持って繰り返されたり、個人やコミュニティに定着した場合、それは新しい「未来」を生み出したことになります。そして、新しい文化の創造につながっていきます。

・3つのレイヤー
アクティビティのデザインは3つのレイヤーで試みられました。ひとつは、上勝学舎、神山学舎など徳島大学のサテライトオフィス(学舎)との連携です。2つ目は、徳大生のネットワークを使った学生サークルやクラブ 活動との連携です。3つ目は子供達の遊び場づくりです。

・大学サテライト連携
大学サテライトとの連携では、棚田米を薪を使って炊きました(上勝学舎)。また、有機野菜の販売を行いました(神山学舎)。

・大学生のキャンパス活動との連携
徳大生との連携では、キャンパス活動の紹介を兼ねて、ハンドメイド部、美術部が参加しました。ライブ演奏を担当したのは徳島大学のフルバンド部とマンドリン部でした。

・子供の遊び場づくり
子供達の遊び場づくりでは、落書きコーナー、読み聞かせ、芝生を走り回って楽しむ企画が実践実験されました。

・地域の未来を見せる
これらのことから、地域の市民、子供達、まちづくりや市民活動に興味のある方々が、大学の芝生に集まり、ユッタリ、ノンビリ、買い物、食事、おしゃべりしながら、ゆっくりな時間を楽しみながら、つながっていく、そんな「広場アクティビティ」が展開されました。次回を要望する声もあがり、「継続」に向けての兆しと確証を高めることができました。

●スタートアップ
今回は特に、学生ビジネスを企画し、社会実験することにしました。発案したのは三浦綾乃さん。具体的には、徳大生×地域農家×資本提供者 SACS(サックス:スモールアグリキャピタル for スチューデント)がコラボする八百屋ごっこ「YAO-YA!」の立ち上げです。

YAO-YA!では、地域の野菜(ブロッコリー、ダイコン、鳴門金時、ほうれん草、 レンコン、水菜など)、特産品、6次化製品(苺バームクーヘン)等の販売等を試み田ところ、好評を得て、黒字となりました。

●学生実行委員会
今回、運営と進行を担当したのは学生実行委員会でした。授業「課題発見ゼミナール」の受講生が、従来よりの地域の有志による「準備会」に加えて、新しく「学生実行委委員会」を組織しました。

学生実行委員会は、15人の学生が3チーム(マーケットデザイン、パブリッシュデザイン、アクティビティデザイン)に別れて、企画の立案、会場設営、広報、前日準備、当日運営を担当、開会式、閉会式、出店者紹介など含めた司会進行を行いました。

トナカイの着ぐるみを着用したり、サンタの帽子を被ったり、クリスマスな雰囲気の演出しました。また、子供の遊び場づくり、出店者のコミュニティ化など、まさに「あったかファーマーズマーケット」 づくりにも貢献しました。

●ロゴの誕生
学生実行委員会の大きな活躍の一つに徳大ファーマーズマーケットの公式ロゴの製作がある。作者は原田はるかさん。わかりやすい、馴染みやすいロゴが出来上がった。

●継続と課題
第3回は、第2回の開催から3ヶ月の間隔で開催されました。このことで、年4回(3月、6月、9月、12月)の定期開催が夢ではなくなりました。一方で課題も見えてきました。大学のキャンパスで開催するからには主役となって欲しいのは学生です。特に運営への参加です。学生実行委員会は恒常的なものではなく、メンバーは(ごく数名の有志を除いて)毎回入れ替わり、持続的なメンバーがひとりでも多く現れることが望まれる現状です。


基礎データ
運営:運営サイド:約30名(徳大生15名、地域住民/事業者等16名)
来場者:約140名
テーマ:土窯で焼く「自分ピザ」
出店数:15店舗(出店目標:15〜20店舗)

参加授業:
共通教育「サービスラーニング」(3名、ポートランドへ短期留学を予定)、
総合科学部「課題発見ゼミナール」(15名)
授業担当:いずれも吉田敦也。学年は1年生。

準備会の開催
第1回準備会:10月12日(19:00〜)※前回の振り返り会として開催
第2回準備会:11月30日(19:00〜)
前日準備:12月16日(16:00〜)
(総合科学部「課題発見ゼミナール」が学生実行委員会を組織し、毎週の授業が事実上の準備会となったため、準備会は少ない回数で済んだ)

出店者と商品:
1. くまごろうパン
2. つむぎカフェ
3. 落合ブルーベリー園
4. 麺屋れもん
5. ベジハッピー
6. 八百屋ごっこYAO-YA
7. 神山有機農業研究会
8. 徳島大学美術部
9. かいふの木の家
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第3回準備会の主な地域メンバー
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三村 剛史
佐々木 奈三江
杉村 博章
周藤 隆明
柏谷 佳子
香西 孝史
大杉 まや
大杉 雅一
松浦 徹
中平 和樹
石川 五重
木下 芳臣
高井 綾子
井村 圭佑
小川 貴士
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吉田 敦也
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■報道等
http://www.tokushima-u.ac.jp/docs/2017011600011/
http://www.tokushima-u.ac.jp/cr/docs/2016121500013/
http://www.tokushima-u.ac.jp/cr/docs/2016121500013/files/TokudaiFC-FM20161217-01.pdf